運動靴として誕生したスニーカーは、いまやファッションの超定番アイテム。ミリタリーだろうが、テーラードジャケットだろうが、エレガントなドレスだろうが、どんなスタイルにもフィットしてしまう、そんな進化を遂げてきました。全体のコーディネートから浮いてしまっても、むしろそれがいい、と納得させてしまう存在感がスニーカーにはあるのかもしれません。
歴史を紐解けば、日本のストリートにスニーカーが定着したのは1970年代のこと。それまでスニーカーといったら体育の上履きみたいなズック靴が一般的でした。70年代にファッション誌が続々と創刊され、ナイキ、コンバース、ニューバランス、アディダス、プーマなどが「憧れブランド」として紹介。80年代には「アディダス スタンスミス」をはじめとするテニスシューズがストリートに台頭してきます。そして90年代にはHIP HOPなどブラックカルチャーと共にバスケットシューズ(バッシュ)がブレイク。95年発売の「ナイキ エアマックス」などハイテクスニーカーが日本では社会現象にもなりました。
その後、日本のストリートファッションは世界的に注目され、時代はデザイナー主導からストリート主導へ。ラグジュアリーブランドたちもどんどんスニーカーを取り入れ、以降スニーカーは良い意味で「特に感動もない当たり前のもの」として浸透していきます。もう二度と昔のような「巨大なビッグウェーブ」は来ないかもしれません。が、それでもやはり現在進行形でスニーカーは進化し続けているのです。今回は大定番というわけではないけれど、人気上昇中の注目ブランドをご紹介します。
SPINGLE MOVE(スピングルムーブ)
シンプルな佇まいながらも斬新なデザインのMade in JAPANブランド。1832年にアメリカで発明されたスニーカーの伝統技法「バルカナイズ製法」にこだわり、職人の町「広島県府中市」ですべてのアイテムが手作りされています。2004年にはパリコレクションやミラノコレクションでショーに使われ注目されました。
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DRAGON BEARD(ドラゴンベアード)
欧米ブランドが主流の中、「日本から世界へ」という高い志を掲げて誕生した国産ブランドです。その名の通り「龍のヒゲ」のデザインが特徴的。ストリートテイストが濃いながらも、大人のジャケットスタイルにもぴったり。セレブに愛用者が多いことでも知られています。
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PUMA The Black Label(プーマ ザ ブラック レーベル)
世界的なスポーツブランド「プーマ」が新進気鋭のデザイナーとコラボして展開しているラインとなります。とても洗練されていてラグジュアリーな雰囲気。旗艦店もエクスクルーシブなビジネスマンたちが集う六本木の東京ミッドタウンに構えています。地方の方は公式オンラインショップで購入可能!
【ブラックレーベルは下記3ラインを展開】
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Spring court(スプリングコート)
日本ではあまり知られていませんが、じつはスニーカーの歴史において非常に重要なブランドです。1930年代に史上初のラバーソールのテニスシューズを発明しました。しかし何と言っても、同ブランドが有名なのはビートルズの名盤「Abbey Road」のジャケット内でジョン・レノンが履いているからかもしれません。
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DIFFEDUCATION(ディフェデュケーション)
東京のスニーカーカルチャーを牽引してきたブランドの一つと言って間違いないでしょう。創立者の北舘洋一郎さんは、スポーツジャーナリストからシューズディレクターに転身したという異色のキャリアの持ち主で、米国の有名カルチャー誌において「スニーカー史上、最も影響を与えた50人」に選ばれています。
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STUDY FOOT WEAR(スタディー フットウェア)
アメリカのロサンゼルスで、ソーシャルビジネス/社会貢献プロジェクトとして産声をあげたちょっとユニークなスニーカーブランドです。「スタディー」とはそのまま「お勉強」のこと。収益の一部はめぐまれない子供たちが使う文房具にあてられます。
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UBIQ(ユービック)
人気雑誌や有名セレクトショップなどでひっぱりだこの同ブランド。「都会的なデザインと快適な履き心地」をコンセプトに掲げ、いまや世界でも確固たる人気を確立しています。ちなみにデザイナーの小坂智之さんは元々スニーカーショップの店員だったとか。
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