お洒落は足元から、とはよく言いますが、逆に「お洒落じゃないから別にいいや」って人、正直いって多いです(笑)。とはいえ、社会やビジネスにマナーが存在するように、靴にも一定のルールがあることを無視してはいけません。知らず知らずのうちに相手に失礼なことをしていたら・・・と思うと、ゾッとしますよね。何より恥ずかしい思いをするのは嫌なものです。後悔先に立たずです。
そこで今回は基本の基本を学びつつ、初心者に優しい人気の靴ブランドもまとめてご紹介します。靴屋のビジネスコーナーにあるさまざまな種類の靴は、どれでも良い、というわけではないことを理解しましょう。
◆◇◆ 靴の形状 ◆◇◆
①ストレートチップ
つま先に横一文字に切り返しラインが入ったものです。紐の部分が閉じている「内羽根」と開いている「外羽根」があり、ストレートチップの「内羽根」は最もフォーマルな形とされています。そのため冠婚葬祭のために一足は持っておくべきもの。言い換えれば、日常のビジネスシーンでは若干お堅いというイメージも。
②プレーントゥ
つま先の部分に何も飾りのないタイプ。上位モデルに1枚革で包み込む「ホールカット」というタイプも存在します。内羽根はフォーマル、外羽根はビジネスシーンの大定番的な存在です。しかし可もなく不可もないデザインでビジカジ全盛の時代ではちょっと物足りないポジションとかとか。ちなみに写真は「外羽根」。
③ウィングチップ
つま先の切り替え部分が翼(ウィング)のようなW字の形をしているデザインです。「ブローグ」という穴飾りがついている点も特徴的。とてもクラシックな佇まいなのですが、基本はカジュアルなアイテムだということをお忘れなく。フォーマルシーンでは避けるほうが無難でしょう。
④Uチップ/Vチップ
アッパー部分にU字型(あるいはV字型)の革片(チップ)が施されているモデル。もともと漁師の靴だったモカシンの一種が起源と言われ、それだけにフォーマル度は低。日本ではビジネスからタウンユースまで幅広く人気があり、オシャレなビジネスマン必携アイテムだそう。別名は「モカ」。
⑤モンク
靴紐ではなく、ストラップで甲を留めるスタイルです。かつてのアルプス地方の修道士(モンク)が履いていたのが原型とのことで、一見非常にカジュアルに見えながらもビジネスシーンでもOKとされている靴となります。近年ではバックルを2つにしたダブルモンクも人気です。
⑥チャッカブーツ&ローファー
チャッカブーツは「ポロ競技」用として誕生。ローファーは「モカシン」が起源で、直訳すれば「怠け者」。そんなルーツから、どちらもビジネスシューズコーナーには並んでいますが、かなり上級者向けのアイテムだと心得るべきです。ザギンでシースーを食すギョーカイ人以外の方はプライベート使用にとどめましょう。
◆◇◆ 色 ◆◇◆
黒(ブラック)または茶(ブラウン)系を選びましょう。スーツが英国スタイルは黒、フランス&イタリア系スタイルは茶色という傾向があるそうです。足元を引き締めるためスーツの色よりも濃い色を選ぶのが基本と言われています。なお、欧米では「黒スーツ」はビジネスシーンで着ませんので、黒スーツに限っては茶色は少し変かもしれません。
★次からはおすすめブランドです。
REGAL(リーガル) 【価格帯:2万円~6万円位】
アメリカ発祥のブランドにして、日本最古の靴ファクトリー「伊勢勝造靴場」をルーツに持つ、日本を代表する靴ブランドです。その技術力とクオリティの高さは言うにおよばず。製品ラインナップも豊富で、コストパフォーマンスを考えれば最初の選択肢として間違いないでしょう。
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SCOTCH GRAIN(スコッチグレイン) 【価格帯:2万円~6万円位】
高級紳士靴を買いたいなら、6万円位上はアタリマエの世界。とはいえ、そこまで出せないよ、それでもこだわりたいよ、という男たちに支持されているのが、このブランド。なんとハンドメイドで3万円前後という奇跡のお値段。知る人ぞ知る、玄人から見ても納得のツウ向けJAPANブランドです。
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madras(マドラス) 【価格帯:2万円~4万円位】
元々はイタリアの高級靴ブランドでしたが、こちらもリーガル同様、日本の靴メーカーが買収しました。イタリアの美しいデザインを受け継ぎつつ、愛知県の工場で生産されています。ビジネスマンに特化した、防水性に優れ、さらにお財布に優しいライン「madras WALK(マドラスウォーク)」も展開。
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CHEANEY(チーニー) 【価格帯:3万円~6円位】
1886年創業の老舗ながらも、アンダー5万円で本格的英国靴を楽しめるとして不動の人気を誇っているブランドです。1960年代には、あの名門ファクトリー「チャーチ」に買収され、現在では「チャーチ」の姉妹ブランドとしての地位を確立しています。英国タイプのスーツに合わせるなら◎。
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PADRONE(パドローネ) 【価格帯:2万円~4円位】
2006年に東京・足立区で産声を上げたばかりの新進気鋭ブランド。とはいえ、その実力派折り紙つき。全国のセレクトショップを中心に、近年ぐんぐん人気を伸ばしてきています。熟練の職人たちの匠の技を感じさせる、仕上がり抜群の国産ブランドです。
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COLE HAAN(コールハーン) 【価格帯:3万円~6万円位】
米国シカゴ発のブランドです。1950年代にアイビー&プレッピーたちの間でブレイクし、アメリカントラッドを代表する靴として知られています。近年ではアパレルやアクセサリーも展開する総合ファッションブランドに転身し、それだけにスタイリッシュなデザインが揃っています。
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CLARKS(クラークス) 【価格帯:1万円~3円位】
一般的に「クラークス」と聞けば、デザートブーツやワラビーブーツをイメージしがち。ですが、同ブランドはなんと英国で現存している最古のブランドだということは意外と知られていません。そのため、もちろんビジネスシューズも展開してます。創業180年の歴史はダテじゃない。
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