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スタイル説明/カミナリ族

日本版バイカーズ。暴走族の源流。戦後、オートバイは世界中の若者を魅了したが、1950年代後半の日本でもそれは同じだった。パパやママに頼んで単車を買ってもらった裕福な若者たちが、マフラーの轟音をまき散らしながら公道を走りまくったのだ。バイカーズがアメリカの若い帰還兵によって誕生したように、日本のカミナリ族も軍隊の影響を受けていた。模範としたのは、神風特攻隊である。革ジャンに、ヘルメット、ゴーグル、憧れの月光仮面にインスパイアを受けた白いマフラー・・・それらを身にまとい、ジグザグ走行や曲乗りで、お金持ちの不良お坊ちゃんたちは、同時期に歩合給を稼ぐため同様な行為をしていた神風タクシーと共に一般市民に迷惑をかけまくったのだった。そして、さらに迷惑なことに、交通事故や事故死も絶えなかった。なお、当時はオートバイの数も少なく法整備も不充分だったので、ヘルメットは絶対に被らなければいけないものではなかった。そんな時代にヘルメットを被っている者は、「レーサー気取り」「生意気なやつ」として周囲から一目置かれる誇らしい存在になることができた。

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